アブラハムへの神の約束

論壇:     アブラハムへの神の約束      3/17/2019

アブラムという名前の意味は「高貴な父」ですが、神様は彼にアブラハムという新しい名前を与えられます。その意味は「多くの国民の父」です(創世記17:4)。創世記はこのアブラハムに、神様が様々な約束をしたことをしつこいほどくりかえして述べています。

「わたしはあなたを大いなる国民にし、あなたを祝福し、あなたの名を高める」(12:2)

「あなたを祝福する人をわたしは祝福し、あなたを呪う者をわたしは呪う」(12:3)  「あなたの子孫にこの土地を与える」(12:7)

「見えるかぎりの土地をすべて、わたしは永久にあなたとあなたの子孫に与える。あなたの子孫を大地の砂粒のようにする」(13:15)

「あなたから生まれる者が跡を継ぐ」(15:4)

「あなたの子孫はこのようになる(星のように増える)」(15:5)

「あなたの子孫は異邦の国で奴隷として苦しめられるであろう。しかし…彼らは多くの財産を携えて脱出するであろう」(15:13、14)

「あなたの子孫にこの土地を与える。エジプトの川から大河ユーフラテスに至るまで」(15:18)→〔ソロモン王の時に実現(列王記上5:1)〕

「あなたは多くの国民の父となる」(17:4)

「カナンのすべての土地を、あなたとその子孫に、永久の所有地として与える」(17:8)

「あなたと妻サラがあなたとの間に男の子を産む」(17:19)

「アブラハムは大きな強い国民になり、世界のすべての国民は彼によって祝福に入る」(18:18)

「あなたを豊かに祝福し、あなたの子孫を天の星のように、海辺の砂のように増やそう。あなたの子孫は敵の城門を勝ち取る。地上の諸国民はすべて、あなたの子孫によって祝福を得る」(22:17、18)

これらの約束はすべて「土地を得ること」、「子孫が増えること」です。神はこれらを繰り返し約束され、ついにこの約束はクライマックスで「契約」と呼ばれ(17:2、7、10、11、13)、「永遠の契約」(17:13、19)とまで強調されます。しかし神様はアブラハム本人に土地を与えると言われたわけではありません。「子孫に」与えると言われたのです。アブラハムに与えられたのは妻サラの墓所だけでした(23:20)。

新約聖書はアブラハムの信仰をこのように評価しています。「アブラハムは…行く先を知らずに出発した。…約束されたものを手に入れませんでしたが、はるかにそれを見て喜びの声をあげ…地上ではよそ者、仮住まいの者であることを公に言い表した」(ヘブライ人への手紙11:8-13)

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