これからの礼拝説教テキストについて

論壇    これからの礼拝説教テキストについて   1/6/2019

現在連続講解中の「ヨハネの手紙」は、Ⅱ、Ⅲを含め2月中に終わる予定です。その後の説教テキストについて小会と相談していますが、私の定年時期のことも考えて、今まで足りなかった旧約聖書の説教をしたいと思います。説教は聖書全体から「神のご計画をすべて」(使徒言行録2:27)過不足なく伝えることです。

夕礼拝については、昨年はずっと列王記上の連続講解をしてきました。しかし夕礼拝の出席者は限られていますから、会員のほとんどは長い間旧約聖書の説教を聞いたことがないという状態です。これではいびつな聖書理解となりかねませんので、3月からの礼拝説教テキストは旧約聖書とします。しかし膨大な旧約聖書を連続で講解するのは不可能ですから旧約聖書の重要個所を取り上げたいと思います。たとえばヨシュア記なら、その主張点がよく表されている個所を選ぶというわけです。

私は2008年中に「旧約聖書に親しむ」と題して、旧約聖書の重要個所を16回説教しました。これは私の説教集『旧約聖書の歴史』として出版されました。今でもまだ在庫が少しありますので、まだの方はお読みください。あれから10年たった今回の説教計画は、あの時の再現ですが、もう少し易しく、違うテキストで、旧約聖書全体の概略をつかめるようにお話ししたいと考えています。また小会から「月1回の伝道礼拝」をという要望が出されましたので、これも考えたいと思います。

さて、昨年12月に聖書協会から新しい聖書翻訳が出版されましたので、正月休みの間に創世記を全体で3時間かけて音読しました。2回に分けて朗読したのですが、黙読なら2時間と少しで読めるでしょう。聖書には30分ぐらいの黙読で一つの書を読めるものが多くありますから、今年はぜひ一日30分位を目安に一つの書をまとめて読むことにチャレンジしていただきたいと思います。

新しい翻訳聖書では、読みやすくなった個所もありますが、違和感を持った翻訳もありました。その一つは創世記2:12の「ラピスラズリ」が「カーネリアン」と変わったことです。原文は「ショハムの石」で、これは「青い石」という意味です。カーネリアンという誰も知らない貴石の名前をなぜ採用したのか分かりませんが、これが誤訳であると私が考える最大の理由は、カーネリアンとは赤い石だからです。

調べてみましたら、英語訳のほとんどの翻訳はonyxで、これは縞メノウです。メノウには様々な色がありますから、これなら構いません。ショハムの石が青色でなければならない理由は、私の著書『エデンの園のラピスラズリ』に書いたとおりです。

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